脳みそが、とけてゆくのがわかる。
今まで、僕を「ぼく」たらしめていたものが、ことが、すべてが、とけて、たれて、床に広がってゆく。
何がしたかったんだっけ?何をすればいいんだっけ?何が好きだったんだっけ?何に楽しみを見出していたんだっけ?どうしたいんだっけ?何で生きているんだっけ?
外に出たからって、気分が晴れるわけじゃない。人と話したからって、こころが軽くなるわけじゃない。問題から離れたって、幸せになれるわけじゃない。
でも、心のどこかで、自分なら大丈夫だって思ってる。まだまだ、何とかなるって思ってる。楽しいことを見つけられるって思ってる。
それでも、いつかは幸せになれるって信じてる。きっと、どこかで、大切な人に巡り合えるって信じてる。
だから、生きるのだ。どんなにつらくても。生きて、生きて、生き抜いてやるのだ。